■多岐に渡る、NGO団体の活動
貧困や災害、戦争などの苦境から人々を救済、自立支援する目的が主体だったNGOの活動は、現在では、より幅広い様々な社会問題や可能性に対してその範疇を拡げています。法的に定められた活動内容には以下のようなものがあげられます。
1.医療、保健、福祉分野
高齢者や障害者に対する介護や支援関連の活動、障害者が暮らしやすい社会のための点字・手話サービス、公衆衛生の啓発、薬品の情報提供など。現在のNGO、NPO活動で最も多い分野です。
2,教育の推進、子どもの健全育成推進
市民大学の開設、不登校児や引きこもりのためのフリースクール開設、いじめや非行の防止活動、児童虐待の防止、野外活動の推進、高齢者の生涯学習推進など。
3.まちづくり活動
行政だけではまかなえない「町づくり」の詳細部分を、住民主導でおこなっていこうという取り組みで、町並み保存や、祭りなどの地域伝統文化の保存、地域商店街の支援、地域情報誌の発行、バリアフリー推進などがこれにあたります。
4.文化、スポーツの振興
伝統文化の継承活動、芸術家の支援、郷土資料館や歴史館、地域楽団や地域劇団などの振興、障害者スポーツの普及、支援活動などがこれにあたります。
5.環境保全活動
自然環境の保全や、そのための教育、リサイクル運動やフリーマーケットの開催、公害の防止活動、都市景観や生活環境を守る活動、ペットの保護活動などがこの分野です。
6.災害救済
災害時の人命救助や被災者の生活支援、救援ネットワークづくりや災害後の支援活動などが該当します。地震や洪水、台風など天災による被害者支援のほか、企業防災や地域防災、火災などの災害予防や調査研究などもこの分野に含まれています。
7.地域の安全活動
地域の安全性を高めるための、犯罪・事故の予防、犯罪・事故被害者の援助、犯罪者の更生・社会復帰の支援、交通安全の確保などがこの分野で、具体的には、交通マナー向上活動、未成年者犯罪の防止活動、地域の子どもたちの登下校時におけるパトロール、海水浴場やプールのライフセービングなどもこれに含まれます。
8.人権擁護、平和推進活動、男女共同参画社会の推進活動
在日外国人や障害者、女性・子供の人権擁護、核兵器や地雷の禁止などの平和推進活動などがこの分野です。少数者の権利を保護したり、人権の啓発活動、冤罪の裁判支援活動、憲法9条の是非を問う活動などもこれに当たります。
9.国際協力活動
発展途上国への医療や教育の推進、技術協力、開発援助、難民の支援などが主で、NGOの活動内容の中では最も認知の高い分野と言えます。留学生や帰国者の援助、国際文化交流など、国境を越えた支援や交流活動を行っていきます。
10.消費者保護活動
食品の安全性に関する提言、食品情報の表示の明確化推進、有害な商品や消費者詐欺などから消費者を守る活動(相談受付や教育)、また品質保証の基準作成などが該当し、最近非常にニーズの高まっている分野です。
11.科学技術や情報技術の推進、経済活動の活性化
優れた新技術の開発・普及を軸に、研究者が中心となってNPO法人を設立するケースです。顕著な例としては、ロボット技術などを若い世代に伝え活動や、精密科学技術の実用化、科学技術とまちづくりなどの異分野マッチングなどがあります。経済活動分野では、地域産業の振興や商店街の活性化、企業への学生のインターンシップ推進、起業家やベンチャービジネスの支援などがあります。
12職業能力の育成や雇用機会の拡大
失業者や高齢者で就労を希望する人への職業訓練、転職情報の提供などによって、就労支援、雇用の創出を図ります。最近問題となっている、ニートやフリーター、派遣労働者に対して、正規雇用を促す職業訓練や就労支援などを行う活動もこれにあたります。
※NPOとの区別の意味で(本来はNGOとNPOはほとんど同じ意味なのですが)、1〜12のうちの、特に9の活動団体を指してNGOと呼ぶ傾向があります。